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国立新美術館で開催されている第19回文化庁メディア芸術祭の受賞作品展へ行ってきました!ほぼ毎年行って、見て触って体感でき、最新技術を使ったものからマンガアニメまであり大人から子供まで楽しめる展示会です!この時期の僕の楽しみの一つ♪

 

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会場はエリアに分かれていてアート・マンガ・エンターテイメント・アニメーション・功労賞の5つです。
各エリアでちょこちょこと写真を撮ったので載せようと思います。
ちなみに写真撮影はOKなんですが、動画の撮影とフラッシュをたくことは禁止だそうです。また、一部撮影不可のものがあると、スタッフの方が教えてくれました。ありがとうございます。

 

アート部門

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大賞|50 . Shades of Grey

今は使われていないプログラミング言語を視覚化した作品で、テクノロジーの盛衰を表現しています。白から黒へのグラデーションをプログラミング言語で表現していて、壁をはさんで表には言語、裏にはMacに表示されたグラーデーション。過去の作品と比べるとかなり静かで、インタラクティブで最新デジタルが多かった大賞作品と比べると地味な感じです。この作品を大賞に選ぶ際にはかなり議論したそうで最後の最後まで大賞に選ぶか迷ったそうです。

 

 

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優秀賞|(不)可能な子供、01:朝子とモリガの場合

同性愛をテーマとした作品。同性どうしが結婚し子供を産んだ場合どうなるのかという現実的には不可能なことを視覚化したものです。上の写真の左が朝子さんで右がモリガさんで、真ん中の二人の子供立ちが彼女たちの外見や遺伝子データから推測される子供。NHKでも特集され話題になったプロジェクトで、プロジェクト全体を総合的に評価されての受賞だそうです。渋谷区の同性愛者パートナーシップ証明証のことが話題になったりと去年はLGBTについて世の中の注目が集まった年で、それが反映された受賞なのかなとも思いました、実際はどうなのかな。

 

 

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優秀賞|The sound of empty space

マイクのハウリングを使った作品。カラオケとかでマイクを近づけるとハウリングするじゃないですか、あれです。もともと音響技師だったアーティストが嫌な音を作品にできないかと思い作った者だそうです。この作品はただハウリングをしているだけじゃなくて、環境に応じてPCで制御されているそうです。なんか音は人の洋服などで吸収されるそうで、そこも計算している作品。

 

 

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パフォーマンス作品。会場では映像が流れています。ちょっと写真じゃわかりにくので公式の動画を貼っておきますね。

 

 

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優秀賞|Wutbürger

箱の中の人がとにかく怒る作品。4時間流れ続けて、最初は穏やかなんですが、最後は絶叫し会場内に響き渡るほどの怒りです。それと時間が立つ度だんだんと白くなっていくのも面白いです。ドイツの映像インスタレーション作品で、ドイツの街の市民が怒りそうな場所にゲリラ的に設置し話題を呼びました。会場で4時間見続けるのは厳しいので、会場を回りながら時々見に行くと変化が見れて面白いですよ。

 

 

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新人賞|算道

 

 

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新人賞|Communication with the Future – The Petroglyphomat

 

 

マンガ部門

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大賞|かくかくしかじか

東村アキコさんのかくかくしかじか は自伝的な漫画で、漫画家になることを夢見ている主人公が夢を叶えるまでの物語です。Cocohanaに掲載されていた作品で全5巻で完結しています。「描く」ことへの愛と情熱が詰まった漫画です。

 

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ネームや原画も展示されていました。上のイラストは、東村アキコさんが会場へ来て直接壁に描いたものだそうですよ!

>かくかくしかじか

 

 

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優秀賞|機械仕掛けの愛

心を持ったロボットが主人公のオムニバス漫画です。

>機械仕掛けの愛

 

 

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優秀賞|淡島百景

歌劇学校での少女たちの青春を描いた漫画です。

>淡島百景

 

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上の写真は、乃木坂46の生駒里奈をモデルにしたキャラクター。MdN 2015年 8月号:制服―虚構とリアル、その狭間のデザイン で掲載されたものです。

>MdN 2015年 8月号:制服―虚構とリアル、その狭間のデザイン

 

 

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優秀賞|弟の夫

ゲイの同性愛をテーマにした漫画です。アート部門で優秀賞を取った「(不)可能な子供、01:朝子とモリガの場合」も同性愛をテーマにしたものですね。LGBTへの世の中の注目がこの2作品の受賞からもうかがえます。

>弟の夫

 

 

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優秀賞|Non-working City

架空の都市「Non-working City」を描いた漫画で、働かなくてもいい世界を描いたもの。漫画に出てくる建物の模型も展示されていましたよ。

 

 

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新人賞|エソラゴト

漫画に登場するキャラクターのフィギュアもありました。

 

 

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新人賞|たましい いっぱい

>たましい いっぱい

 

 

エンターテイメント部門

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大賞|正しい数の数え方

アンダーグラウンドの世界では有名な岸野雄一のパフォーマンス。日本からパリ万博へ訪れた主人公が電気神に捕らえられた観客を助けるために正しい数の数え方を探しにパリを奔走するというストーリーの音楽劇。演劇と人形劇とアニメーションが組み合わさっています。

このエンターテイメント部門の大賞は、2015年がGoogleのIngress、2012年はPerfumeと最先端テクノロジーが使われた大掛かりなものが受賞する傾向なんですが、今年は打って変わってアナログなパフォーマンス。
この正しい数の数え方を大賞に選ぶのは審査員の間でかなり議論があったようで、逆に新しいという評価を受けて受賞したそうです。

 

 

優秀賞|Dark Echo

ゲームです。暗闇の中を足音の反響を頼りに進んで行くゲーム。これめちゃくちゃ面白いです。ちょっと騙されたと思ってやってみてください。アプリもありますよ!新感覚!

http://www.darkechogame.com

 

 

優秀賞|Thumper

音が気持ち良い没頭ゲーム。銀色の虫を操ってひたすら続く道を煤でいくというものなんですが、視点が一後方でズンズンというビートが心地よくゲームをやっているとのめり込んでいく新感覚ゲーム。会場で大画面で是非体験してほしいです。このゲーム大音量でやってみたいなー。

 

 

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優秀賞|Solar Pink Pong

自分の体と影を使って地面に出現するピンク色の玉を操り遊べるインスタインスタレーション作品です。本来は太陽の光を使って装置を動かすそうですが、美術館内なのでライトを使った擬似太陽を使用して動かしているそうです。上記の動画のように実際に会場で遊ぶことができますよ!

 

 

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優秀賞|Drawing Operations Unit: Generation 1

 

 

新人賞|group_inou 「EYE」

Googleストリートビューの画像をつなぎ合わせて作られたMV。相当な時間をかけて作ったようで、ストリートビューでよく見る画像のねじれや撮影者の写り込みなどのバグを潰すのにもかなり時間をかけ、ビューないのロケハンだけでも2か月かかったとか。。すごい熱量で作られた作品。
上記の映像は公式のものでYouTubeで見ることができるのですが、本展覧会会場では3画面で見ることができるのでかなり貴重です。いちど見ると没頭してしまう気持ち良い映像ですよ。

 

 

アニメーション部門

大賞|Rhizome

哲学の思想をアニメーションにした作品。一つ一つ手書きのイラストをスキャンしパソコンで演算してレイヤーで重ねていって作ったそうです。手書きのイラストも展示されていて狂気を感じました。すごいアニメーションだ。

 

 

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優秀賞|花とアリス殺人事件

2004年に公開された実写映画『花とアリス 』のプロローグ作品。実写で撮影された映像からアニメーションを作るロトスコープという技法で作られたアニメーションで、実写からどういう風にアニメーションになっていくかという資料もたくさん展示されていました。

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>花とアリス殺人事件

 

 

優秀賞|Yùl and the Snake

フランスの短編アニメーション作品。花とアリス殺人事件 と同様に実写で撮影された映像からアニメーションを作るロトスコープという技法で作られたアニメーションです。このアニメーションを見るとなぜロトスコープという技法を取ったのか不思議なくらい実写のディールが崩されています。

 

 

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新人賞|台風のノルダ

台風で学校から出られなくなり校内で一夜を過ごすことになる少女と少年を描いた作品。

>台風のノルダ

 

 

新人賞|Deux Amis (Two Friends)

イモムシとオタマジャクシの出会いと別れを描いたい作品。物悲しいけど愛おしくなるアニメーションでした。

 

 

功労賞

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飯村隆彦

 

ガイドツアーに参加しました

僕は受賞作品展の会場内をガイドしてくれるガイドツアーに参加しました。

インフォメーションで申し込む形で、定員は15名。11時にツアーがスタートし、約1時間でした。各エリアから大賞や優秀賞を中心にいくつかピックアップされた作品について制作意図や受賞理由、裏話などを聞くことができました。

ただ作品を見るだけではなく、それぞれの作品がどういう意図で受賞したかを知るとより作品展を楽しむことができ、参加は今回が初めてだったのですが来年以降是非参加したいと思いました。

 

 

行ってみて

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楽しかったです。初めてガイドツアーに参加したので色々な話を聞け今までより楽しめたと思います。芸術祭全体的には年々おとなしくなっていっているような気もしますが、各作品の受賞理由を聞くと納得です。

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朝から行って2時くらいまで会場にいた気がします。映像作品も多いので見ていると時間が経っちゃうし、マンガ部門では受賞作品を読むことができるので没頭してしまいす。ゲームも人気があるものだと並んででもやってみたくなるし。見て触れて遊べるって楽しい。最高の芸術祭ですね。

 

関連リンク

http://festival.j-mediaarts.jp/


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