映画「ストロベリームーン 余命半年の恋」の試写を観て
映画「ストロベリームーン 余命半年の恋」の試写を観てきました。
いわゆる“余命もの”の王道ではあるけれど、この作品はとても見やすく、ひねくれたところがなくてスーッと心に入ってくる映画でした。
悲しいテーマを扱いながらもユーモアが散りばめられていて、観終わったあとには不思議と前向きな気持ちになれます。
萌(當真あみ)が暮らす、まるでおとぎ話のお姫様のような部屋。親友・高遠麗(池端杏慈)とそこで繰り広げる恋バナが可愛すぎて、二人で恋人の仕草をシミュレーションする場面は愛おしさでいっぱいでした。さらに、風呂掃除をしながら同じようにシミュレーションを繰り返す日向(齋藤潤)のひたむきさもまた胸に響きます。相合い傘のシーンは甘酸っぱくて、恋と友情の青春がぎゅっと詰まった名場面でした。
両親を演じたユースケ・サンタマリアさんと田中麗奈さんも素晴らしかったです。娘のために精一杯寄り添い、嘘にまで付き合う優しさに「こんな親のもとに生まれたら幸せだな」と心から思ってしまいました。
若手キャストたちのフレッシュな演技は眩しく、酒井監督の映像美も圧巻。特に“風”の描写が印象的で、萌が窓辺で思いにふける時や入学式の桜、日向の教室に吹く風、日記や雲に重なる奇跡の瞬間──作品全体に“風”がテーマのように流れていました。
そして随所に感じる沖縄のエッセンス。當真あみさん自身が沖縄出身で、主題歌はORANGE RANGE。劇中では両親と一緒に琉球民謡「唐船ドーイ」を踊る場面もあり、自然ににじむ沖縄の空気感が心地よかったです。制作陣に中にだれか沖縄好きな人がいらっしゃいます?脚本の岡田惠和さんはNHK朝ドラの「ちゅらさん」を手掛けられていたりすしそれなのかなとか思ったり。
當真あみさんと齋藤潤さんは、ドラマ「ちはやふる -めぐり-」でも距離の違い関係で共演されているので、この映画でもお二人の姿が見れてよかったです。
ラストは涙腺が崩壊。ハンカチは必須です。
きっと当分は、街で“ひまわり”を見るたびにこの映画を思い出してしまうと思います。
とてもいい映画でした。
関連リンク
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