映画「リル・バック ストリートから世界へ」の試写を見て
映画「リル・バック ストリートから世界へ」の試写を見てきました。
とてもかっこいい映画で、ダンスや故郷メンフィスへのリスペクトがあり、リル・バックに魅了されまりの作品でした。
メンフィス発祥のストリートダンス「メンフィス・ジューキン」。
ギャングスタ・ウォーキンの動きに滑らかさと伝統的なステップを加えパントマイムなどの要素を取り込んだテネシー州メンフィスで生まれたローカルダンス。
初めて見たときはなんとなくすごい踊りだくらいにしか思っておらず、初めてみたことすら忘れていて、この試写でリル・バックの踊りを見て思い出しました。
初めて「メンフィス・ジューキン」を知ったのは映画の中にも登場する世界的チェロの演奏家ヨーヨー・マが奏でるバレエ「瀕死の白鳥」を、リル・バックがジューキンで踊るという動画。
映画「マルコヴィッチの穴」をきっかけに知った映画監督スパイク・ジョーンズが当時好きで、彼が上げた動画がそれでした。
ストリートダンスがクラシック音楽と融合してモダンでクールな世界をつくっている感じを、その当時なんとなく映像から感じていたように思います。
この映画は、「メンフィス・ジューキン」と動画で踊っていたダンサー「リル・バック」をヒューチャーした作品。
調べると2015年ごろの映像らしく、約6年ぶりの再会です。
映画は、彼の生い立ちから始まり世界へ羽ばたいていくまでを映像にした作品です。
貧困層が多く暮らす街でギャングが我が物顔な世界。
ギャングの抗争やトラブルから抜け出し自分を守ってくれるダンスに明け暮れ、スケート場や駐車場のコンクリートで「ジューキン」踊る。
そんな日常の中でクラシックバレエと出会い、ジューキンと融合し、ヨーヨーマやスパイク・ジョーンズなど、多くの人とのつながりで世界へ出ていく。
彼の成功のストーリーとともに、メンフィスやストーリーで生きることの過酷さなどが対比されている印象で、ただのサクセスストーリーでなはい感じが好きです。
とにかく彼の踊りをみてほしい。
鍛え上げられた肉体にしなやかな動き、人間とは思えない足の動きに、ダンスから感じるバックボーン。
“ジューキンの動きには人生がコメられている。
経験したストリートの記憶と感情と日々の暮らし、怒りに愛情。
俺たちはそれを踊るんだ”
ただただかっこいい。
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