映画「魂のまなざし」の試写を見て
- - AD - -
映画「魂のまなざし」の試写を見てきました。
作品は、フィンランドの国民的画家ヘレン・シャルフベックの人生を描いた作品です。
画家として注目を集めはじめるなかでの19歳年下のエイナルとの恋と友情を中心に、彼女の家庭環境や当時の男性優位社会なども描かれていました。
ヘレン・シャルフベックってこういう人だったんだろうと納得させてくれるラウラ・ビルンの演技がとても良かった。
感情が平坦で物静か、時々冷たい印象もうけるヘレンが感情を爆発させたり嫌悪感を顕にしたりする。
特に印象的だったのは、彼女が恋心と葛藤する場面。
油絵をナイフで削る方法をエイナルに教えるシーンで、彼の背中に触れるか触れないかの絶妙な距離で見せる繊細は表現が素晴らしかったです。
個展で作品を飾る部屋の光にこだわったり、市場でりんごを選ぶのに数時間かけたりと、画家としてこだわりがわかる場面もよかったです。
映画の最後に映像が現代へと移って、ヘレン・シャルフベックの作品を美術館にいるような感覚で見ることができました。
フィンランドの美しい自然と、彼女の人生と作品が静かに流れていく。
全体的に静かだけど、それが心地よい素敵な映画でした。
関連リンク
- - AD - -