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映画「ホテル・ムンバイ」の試写を見てきました。

映画「ホテル・ムンバイ」予告動画

 

 

極限の緊張感

冒頭からラストまで、ずっと緊張感が続き、見終わったあとはぐったり。
とてつもなく見応えがある映画でした。
ポスターや広告に使われているメインビジュアルしか見ていなかったので、予想をはるかにこえる内容に驚きました。
僕の隣で見ていた女性の方は、ビクッっと体を震わし、目を覆ったりしていまいました。
僕も含め、ここまで強烈だと思ってはいなかった人が、もしかしたら多いんじゃないかな。
鑑賞後、映画「ボーダーライン」の制作陣が携わっているということを見たあとで知り納得です。

 

 

リアリティと恐怖の映像体験

映画「ボーダーライン」の制作陣ということもあるのか、リアリティを追求するアンソニー・マラス監督こだわりもあり、とにかく臨場感と緊迫感がすごくリアル。
鑑賞後に読んだ記事に、現場に巨大なスピーカーを設置して大きな銃声を流しながら撮ったというエピソードを読みました。
宿泊客を守ろうとするホテルマンのアルジュンに、娘を助けようとするデヴィット、響き渡る悲鳴に、無感情に殺戮を繰り返すテロリスト、銃撃が止み恐怖に震え隠れる人々、どの場面にも無情な恐怖と緊張が見事に描かれています。
よくある奇跡の脱出劇を題材した映画とは違って、全員が助かるとは限らないというドラマではないリアリティにも驚かされました。

 

 

知らないということ

この映画を見るまで、インドで起きていた無差別テロ事件のことを知りませんでした。もしかしたら事件当時報道などで目にしていたのかも……、記憶にないということはそうなのかもしれません。
先月見た映画「プライベート・ウォー」のときにも、メリー・コルビンというすごい戦場記者がいたことを知らないくて情けなくなったのですが、本当に世界で起きている事件や現状を全然知らないということに、この映画でもまた痛感しました。
自身のアンテナの張り方や、興味関心の方向、世の報道に関する虚無感など、いろいろと考えさせられます。

 

 

テロの恐怖と

“テロ”の恐怖、この映画のすべてと言ってもいいのではないかと思います。
とにかく怖い。一方的で無情な残忍さがスクリーンから襲ってくるようで、とにかく怖い。無慈悲の恐怖。嫌悪と怒り。様々な感情が生まれてきます。
しかし、映画を見ていくと、テロを起こした少年たちが超悪ではないのではないかといった小さな思いや、宗教、性別、言葉、人種、といった難しい問いも見えてきて、世界へ問題提議をしているようにも感じました。
また、自分がテロに巻き込まれたらどうするのか、愛する人や仲間をどうまもるのか、映画を見終わったあと考えてしました。

 

 

映画を見て

問題提議や教訓があり、とても満足度の高い映画でした。
過酷な状況での奇跡や、愛と感動の面もありますが、やっぱり映画を埋めつく恐怖と緊張が強烈で“テロの恐怖”を全面に描いて訴えた映画のように感じました。
結構重めで観るのにはパワーがいる映画ですが、沢山の人に、大きなスクリーンで見てほしい作品だなと思います。

 

 

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関連リンク

ホテル・ムンバイ


 

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