映画「男はつらいよ お帰り 寅さん」の試写を見て
映画「男はつらいよ お帰り 寅さん」の試写を見てきました。
甦った寅さん
男はつらいよの軽快でレトロな曲は、作品にあまり馴染みがない僕を懐かしさで包んでくれました。
俳優 渥美清はもちろん知っていて、男はつらいよももちろんしっているけど、ほとんど見たことがない。
小さい頃に親父がテレビで見ていたのを、なんwとなく覚えているくらい。
そんな知識が無い僕でも、映画を見ていると寅さんのキャラクターに惹かれていき、寅さんに会いたくなっている。寅さんの魅力が溢れにあふれてる映画でした。
映画は、寅さんの甥の満男(吉岡秀隆)と満男が想いをよせていたイズミ(後藤久美子)を中心に物語が展開されていきます。
現代の柴又で生きる男はつらいよのキャラクター達と、デジタル技術で綺麗によみがえった寅さんが交差していく。
スクリーンに蘇った寅さんを見ていると、まだ渥美清が生きているんじゃないかと錯覚してしまうほど綺麗に映し出されていました。
現代と過去作品の映像が交差していくのですが、
ただ、過去と現代の絵像を継ぎ接ぎしただけの作品ではなく、しっかりと混じり合っていくから素晴らしい。
思い出の中に生きる寅さんが現代のキャラクターに手を差し伸べ、現代の満男(吉岡秀隆)やイズミ(後藤久美子)を優しく見守っていく。
人情に熱く家族や仲間想いな車寅次郎だから成立する構成かも。寅さんってこんなに魅力なキャラクターだったのか。
その素晴らしさったらもう!僕にはヒーローにも見えてきました。
背中を押してくれる
「困ったことがあったら風に向かって俺の名前を呼べよ」という寅さんの言葉を思い出し、おじちゃん(寅さん)に会いたくなる満男(吉岡秀隆)。
様々な悩みや、一歩踏み出せない満男が、寅さんの影をおう場面で、目が潤んでしまいました。
いまここにおじちゃん(寅さん)がいたら…、満男(吉岡秀隆)の切ない気持ちが寅さんの存在を大きくしていきます。
偉大な存在だったおじちゃん(寅さん)にすがってばかりじゃない。
満男は、おじちゃんが教えてくれたことを思い出し一歩踏み出していく。
劇中の満男(吉岡秀隆)だけじゃなく、映画を見ている僕自身の背中も押してくれるような、勇気をもらえる作品だったようにも思いました。
美しい女優
現代と交差してくる過去の映像には若かりし俳優さんが映っていて新鮮でした。
さくら役の倍賞千恵子さんが超美少女だし、約23年振りに女優としてカムバックした遠藤久美子さんの若い姿の可愛さったら…、ビビります。
僕が生まれる前からある作品で、僕の知らない昔の映像を一つの作品で見れたのはとても良かった。
数十年まえに僕が生まれていたら、 間違いなくファンになっていただろうな。
映画を見て
試写が終わり劇場を後にするときには、自然とあの名曲を口ずさんでいました(笑)
オープニングが、桑田佳祐の歌で始まったので驚きと嬉しさ半分、渥美清の歌声が聞けないのかと落胆していたんですが、エンドロールでの口上からの美声!しびれました…。
寅さんというキャラクターのかっこよさ、渥美清という唯一無二の俳優の存在感、そして監督や出演者の作品に対するとてつもない愛を感じました。
過去の作品を、少しづつ見ていこうかな。