映画「詩人の恋」の試写を見て

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映画「詩人の恋」予告動画

 

映画「詩人の恋」の試写を見てきました。

 

 

静寂で丁寧にすすむストーリー

主人公の詩とともに妻と若者の三角関係か丁寧に描かれています。
妻との性生活でコミカルに映画がスタートしたので、コメディ要素がある映画かなと思っていたら全然違っていて良い方向に裏切られました。
詩人の“恋”というタイトルから想像していた恋愛要素は薄く、性的な表現が一切ない若者との関係が、とても曖昧で、逆に清くも捻れている距離感が切なくなります。
これは恋なのか?それとも情なのか?
同性愛と一言で表現できないむず痒い作品でした。

 

物語と詩

映画の冒頭からはじまる詩の朗読。
若者との出会いから詩にのっかってくる想いが変わり変化してくところが面白かったです。
詩の変化に注目して見ていると、詩人としての主人公が浮かび上がってくる。
日々の生活の中で詩に触れる機会がなかったから新鮮さもありました。

 

 

ヤン・イクチュン

詩人なのに太ってる!と子供たちにイジられ、妻の前で“そんなに太ってるかな?”と、ぽっちゃりなお腹を出すヤン・イクチュン。
ゴリッとして男臭くてカミソリのように尖っているような雰囲気の映画「あゝ荒野」が好きで、菅田将暉とメインをつとめた彼の変わりようにビックリです。
試写を見終わったあとに「あゝ荒野」を振り返りたくなって二人のインタビュー記事を読んでいたら、ボクサー体型になるための減量に付け加えて、この作品「詩人の恋」のために15キロも増量したとありりました。
作品で人格だけじゃなく体型や容姿をかえて挑むヤン・イクチュンの凄さに脱帽です。

 


最後の涙

子供の世話をする幸せそうにも見える場面で流す最後の涙。
自身の今を見つめ直して涙なのか、それもと青年を思っての涙なのか。
幸福、後悔、罪悪、成功。
涙に対する明確な答えは描かれていないけど、見ている人それぞれに問いかけるようなあのシーンで、フラッシュバックのように頭の中で物語が再生されて、胸がギューーとなりました。

 

 

映画を見て

美しい済州島で繰り広げられる切ないストーリー。
乏精子症や不妊の問題から切り取られる夫婦関係や、詩人としての理想とつきつけられる現実にもがく主人公。
若者との出会いからの変わっていく詩の表現と恋心。
家族のあり方やジェンダーへの問いかけ。
ゆっくりと静かにすすむ物語の中に色々なものが詰まっていて、じわりじわりと心に入って来るような作品でした。
あとは、見終わったあとにドーナツを食べたくなるのかな。

 

 

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