映画「余命10年」の試写を見て
映画「余命10年」の試写を見てきました。
これは完全に泣くやつです。
闘病系の恋愛もので王道のストーリーなんだけど、主人公の茉莉{小松菜奈)と和人(坂口健太郎)が新たな人生を生きようとする姿も描かれてるのがよかったです。
茉莉{小松菜奈)の「私もがんばるからさ、もう死にたいなんて思わないでください」というセリフから始まる二人の新たな人生の歩み方は、見ている人に希望を与え背中を押してくれるようでした。
原作「余命10年」
とにかく小松菜奈さんの演技よかったです。
淡々とした感情を押し殺しているような演技から、子供のように笑う姿、恋人に見せる笑顔に、病と戦いながら本を書き上げていく強さ。10年の時の移り変わりの中で過ぎていくその瞬間を生きている演技がとてもよかったです。
特に印象に残っているのが映画の後半、彼女が実家に帰り、キッチンで母に寄り添いながら気持ちがあふれてしまうシーン。
茉莉の“生きたい”という気持ちがスクリーンを超えて胸に突き刺さってきます。
もちろん坂口健太郎の演技もよかったし、親友の奈緒さんや山田裕貴の演技もよかった。
茉莉{小松菜奈)の思いを受け止め支える母の原日出子や父の松重豊さんに、姉の黒木華の演技もよかった。
診察室から退出してトイレで泣き崩れる場面など、病と戦う茉莉{小松菜奈)を支え、向き合う家族の心情を見事に演じていました。
家族でのシーンは、「みんなと私、どっちがかわいそうなんだろうね」(うる覚え)というセリフを吐く場面も強く印象に残っています。
茉莉{小松菜奈)と和人(坂口健太郎)の恋愛模様だけでなく、茉莉{小松菜奈)の家族や、友人とのストーリーなど、恋・家族愛・友情と、偏りがあまりなくバランスがよい印象でよかったです。
RADWIMPSの音楽と、東京の移り変わる季節とのリンクがとてもよかったです。
上野や谷根千などの下町を中心に、お台場や渋谷など、春夏秋冬と季節の移り変わりを茉莉{小松菜奈)と和人(坂口健太郎)の人生とともにめぐっていく映像が美しかった。
日暮里駅の道や、紅葉の季節が美しかった国立国会図書館国際子ども図書館付近や、手をつなぐ二人が印象的な谷中銀座の夕やけだんだんなど、なじみのある場所がたくさんでていて、登場人物を身近に感じることができました。
強く生きる女性と彼女を支える彼氏、二人を見守る親友に、ともに戦い支える家族と、いろいろな愛がたくさんつまっている作品で、切なくて涙があふれてきます。
いい作品でした。
作品の中で印象的な桜のシーンはどこで撮影されたんだろう?都内かな?
近かったらあの場所に行ってみたいな。